海外からアガベを輸入し発根させる事には随分慣れてきたが、稀に発根管理に手こずってしまう株がいる。
オキシベロンなど、必要最低限の薬剤を使用してあとは腰水管理でひたすら風を送り続ける。基本的にはこれだけで十分だし、オキシベロンなしでも発根は可能。
発根管理が難しい株にはどんな特徴があるのか、経験を元に書いてみる。
発根しないアガベの特徴
※あくまで個人の感想です。
抜き苗期間が長い株
KNOCK×ONの海外仕入れは子株の取り扱いがメインだが、中株以上を国内で仕入れる場合がある。
その際、ベアルートで植え付けずに保管されていた株をしばしば購入するのだが、抜き苗期間が長い株(すぐに売れなかった株)は発根が非常に遅いと感じる。
保管する環境にもよるのだろうが、新鮮な株ほど発根しやすいと思う。
株自体が小さすぎる
中株以上になると、用土に乗せておくだけで発根したりもするが、小さい株は特に発根しにくいように思う。
ここで言う小さい株とは”小さすぎる株”のことだ。
カキコを外すタイミングが早すぎて、子がちゃんと成長していない状態。これは株自体にパワーがなく、発根しにくいように思う。
チタノタであれば希少種
多くのチタノタを扱ってきたが、希少品種となればなるほど発根管理に手こずっている。
たまたまなのかもしれないが、希少種はfo-76から派生した突然変異株だ。
他の普及種と比較すると生まれにくい株、つまり繁殖しにくい株ということが理由として考えられる・・・ような気がする。
※あくまで個人の感想です
必ず発根はするのだが・・・
色々書いたが安心して欲しい。アガベは必ず発根する。
ただ、心情として発根しないと焦る。そして発根しないと育成出来ない。
ここからは、そんな不安を抱えた人向けに発根促進となり得る巷で話題のシナモンパウダー発根管理を試したのでレポートする。
シナモンを甘く見ることなかれ
Instagramで話題になっていたシナモンパウダーを使用した発根管理方法。
僕も1ヶ月ほど発根してくれない株を管理していたので、わらにもすがる思いでシナモンパウダーを購入した。
ちなみにハウスのシナモンだが、SBでも何でも良い模様。
そして、なんと2日で発根したのだ。『これはシナモン革命やー』って大喜びしていたら写真を撮り忘れた。
これぞ痛恨の極み・・・
というわけで証拠はないが、間違いなく発根は確認したので効果はあったものと思う。
未発根のエボリスピナで検証
お次は先日購入したエボリスピナ。
今回は忘れまいとまずは株元にシナモンパウダーを塗布した写真を撮影。
シナモンパウダー塗布手順
- 株元を繊維が出るまで、消毒したカッターナイフでカット
- ベンレート粉末を塗布し、乾くまで放置
- シナモンパウダーを株元へ塗布し、そのまま植え付け
鉢へ植え付けたあと
軽く腰水管理でも良いが、できれば発根が確認出来るまで毎日水やりを行う。
シナモンパウダーの注意点
- 実績が少ないので情報が少ない
- 株に悪影響を及ぼさないとも限らない
実際ネットで調べてもシナモンパウダーには殺菌効果がある・・・といった程度の情報しか得られなかった。
ただ、発根しなかった株に即効果が出た事実があるので、一定の効果はあるものと思う。
まとめ
巷で話題のシナモンパウダーによる発根管理。
あくまで個人の感想だが、”シナモンによる発根促進効果は大いにアリ”だ。
現在実証中のエボリスピナの経過についても今後報告していこうと思う。