お疲れ様です。ノッコンです。
熱帯植物の、人気ナンバー1であるアグラオネマ。
種類もたくさんあり、とりわけ高級品種のピクタムは高額な”ネームド”もいくつか存在します。
その辺りは希少種なわけですが、実はそういった株も無限に増やす事が可能です。
種類によって多少増殖の難易度が異なりますが、基本的にはアグラオネマを増やすのは簡単です。
今回はネームド「アンダマン諸島 ID便 ポートブレア 北部地域産」を株分けし、出来る限りわかりやすく、アグラオネマの増やし方を解説していきたいと思います。
アグラオネマの増殖方法
アグラオネマを増やす方法というのは、趣味家の間ではよく知られているかと思いますが、以下のステップで行います。
- 親株を鉢から抜き出す
- 根が生えている範囲で節ごとに茎を切る
- 殺菌、養生をする
- 植え付ける
- 空中湿度が高めの環境で育てる
順番に見ていきましょう。
親株を鉢から抜き出す
まずは親株を根を傷つけないように、慎重に鉢から抜き出します。
水苔で栽培している方が多いかもしれませんが、培養土で育てている場合も同じです。
個人的に、水苔より培養土に植わっている方が、株を抜き出すのが容易だと感じますが、水苔でも大丈夫です。
親株を抜き出す事が出来たら、根の状態を確認してください。
上の写真ぐらい根が揃っていれば、成功率がぐんと上がります。
鉢に植わっている状態でも、根張り具合はある程度予測可能です。
根が少ない状態であれば、増殖せずに再度植え戻す事をおすすめします。(無理に増やそうとすると全滅するリスクがあります)
根が生えている範囲で茎を切る
次に、根が生えている茎のカットに入ります。
この作業が上手く出来れば、ほぼ成功です。
逆に、無闇にカットすると失敗するリスクが上がるので、注意してください。
アグラオネマは節ごとに、”潜芽”というものがあります。
株分けをすると、この潜芽から新たな芽が出てきます。
この潜芽はボールとも呼ばれていて、ボールサイズ大きいほど、立派な芽が出ると言われています。
では本題です。まず、カットする箇所を選定します。
・節ごとに根が残るようにしましょう。
写真の株では、ラインを引いた箇所をカットします。
今回は3つに分けるのですが、茎の長さ、根の量によっては、もう少し数を分ける事が可能です。
次にボール位置を確認します。
下の写真で丸く印を付けている箇所がボールですね。
このボールを切らないよう、注意深く切るように心掛けてください。
殺菌、養生をする
先にお伝えしますが、アグラオネマは茎を切ると、切り口から汁が出てきます。
これはサトイモ科特有のものですが、止めどなく溢れ出るのを防ぐため、アロンアルファで固める必要があります。
・トップジン・サンソが一番・アロンアルファ・カッターナイフを準備しておきましょう!
接着剤、殺菌剤はこの2つ以外でも大丈夫ですが、僕はこの2つで成功しているので推奨しておきます。
必要なものが揃ったら、カットしていきます。
カットをしたら、すぐにトップジンで切り口を殺菌します。
トップジンを塗布出来たら、またすぐにアロンアルファで固めてください。
この時、下部の分けた小さな茎のことを、芋と呼びます。
植え付ける時のために、芋は上下の向きがわかるようにしておいてください。
切り口は、アロンアルファで養生後にしっかり乾燥させましょう。
植え付ける
親株、株分けした芋、3つ植えつけていきます。
株分けしたものについては、培養土より水苔の方が管理が楽な印象です。
水持ちが良いので、割とほったらかしでも新芽が出てくれます。
植え付けから少し時間が経った写真です。水苔の量は、鉢の中がパンパンになるくらいで問題ありません。
ここで”サンソが一番”を水苔の中に適量加えると、根が育ちやすくなります。
水苔は密度が低いと根が安定しなかったり、水分が隙間に入り込み、いたずらに水量が増えてしまう事で、根腐れを起こすリスクがあるので要注意です。
水苔は品質の高いものを使う事を推奨します。ネットには低品質なものが多いのでご注意ください。
入手しやすく、ある程度良い水苔を紹介しておきます。
空中湿度が高めの環境で育てる
植え付けが終わったらあとは芽が出てくるのを待つのみです。
待つと言っても、ほったらかしではいけません。
適温は、25℃前後。アグラオネマは高温多湿環境を好むので、可能な限りガラスケースや蓋付きの収納ボックスに入れて、湿度を高く保てる環境に置くのが望ましいです。
ただし、一定の通気性も保持したいので多少高価ですが、爬虫類の飼育ケージがおすすめです。
通気性を確保しつつ、後付けで冬に必要な保温も可能です。
何より、前面扉が開くので普段の管理がめちゃくちゃ楽です。高さ33cmもちょうど良いですね。
ガラスケース、収納ボックスで栽培したい方は、通気性を保ちつつ常時密閉にならないよう注意して下さい。
株分けその後
さて、株分けした後のアグラオネマですが、しっかり芽が出てきています。
わりと時間はかかりますが、今回の方法で株分けすると、ほぼ間違いなく新芽が出てくれます。
あとは湿度・温度に気を付けながら育てると、通称ドリルと呼ばれるアグラオネマが展開する前の葉が出てきてくれます。
水苔は、水をある程度含ませる程度にし、根腐れしないように管理してください。
また、さっきも書きましたが、葉周りの湿度(空中湿度)をしっかり保てるように、栽培環境を整えるようにしましょう。
芽が大きくなれば、また同じ増やし方で、何度も増やす事が可能です。
めちゃくちゃ簡単なので、ぜひチャレンジしてください。
まとめ
いかがだったでしょうか。
アグラオネマの株分けは初心者でも簡単に行えますし、増やし方さえ間違えなければ、無限に株分けが可能です。
ただし、アロンアルファは火傷などのリスクもあるため、取り扱いに十分注意して行うようにしてください。
株分け手順
- 親株を鉢から抜き出す
根を傷つけないように。 - 根が生えている範囲で節ごとに茎を切る
根・ボールを残す。(節目は切らない) - 殺菌、養生をする
アロンアルファは取り扱い注意! - 植え付ける
水苔の密度は高めに。 - 空中湿度が高めの環境で育てる
できるだけ通気性と温度は高く。
株分けに必要なもの
- カッターナイフ
- トップジン
- アロンアルファ
- サンソが一番