アガベ育成

輸入したアガベをベンレート風呂へドボ漬け。殺菌、消毒する方法


アガベにハマってからというもの、色んな種の(主にチタノタfo76)アガベを収集するようになった。


国内での購入も可能だが、その殆どが海外からのベアルート(抜き苗輸入)によるものだ。
いくら検疫を通ったとはいえ、菌がいるだろうし、後々貴重なアガベをダメにしてしまう原因になりかねない。


そこで輸入後、植え付け前に殺菌と消毒を行うことで、万全な状態でアガベを育てていく過程を紹介する。

殺菌前に知っておきたいこと


アガベは植物である事を忘れてはならない。
気を付けてほしいのは薬害だ。植物の殺菌、消毒をするためのアイテムはホームセンターでも購入が出来るほど身近にある。


しかし、誰でも扱えてしまうが故に、間違った使用方法でせっかくのアガベを死なせてしまう例が後を絶たない。
薬剤を手に入れたら、まずは説明書をひたすら読む事。そして分からなければネットやSNSでプロに確認する事。


殺菌剤はいわゆる農薬だ。素人がなんの知識もなく触っていいものではない事を、肝に銘じよう。

オススメ殺菌剤


殺菌剤はいろんな種類が存在し、何を使用すればよいのかわかりづらい。


僕は2つの殺菌剤を使用した事があるので、それらを紹介する。

ベンレート水和剤


アガベ界ではかなりポピュラーな殺菌剤と思われる。


写真のサイズは業務用のため、個人で使用しきれない可能性が高い。


また、粉末製なので舞いやすいなどのデメリットがあり、後処理にも多少気を遣う必要がある。←屋内では絶対やらない方がいい。ピッチャーがパンパンするロージンのようになってしまう恐れあり。


ただし、殺菌力は強めで、現在既に付着してしまっているカビなどにも有効とのこと。この点は他の殺菌剤と比較し、大きな利点となる。


予防だけでなく、殺菌もしっかり出来るのがベンレートだ。ちなみに僕が一番使用するのもベンレートだ。

ダコニール1000


ベンレート同様に住友化学の製品。


ベンレートとは異なり、液体なので非常に使い勝手がいい。


使用後もキャップを閉めるだけで保存出来るし、何より粉が舞わないのは大きな利点。


殺菌というよりは、害虫予防の用途ということなので、殺菌力という点ではベンレートに軍配。


ただし、どちらもプロが使用するほど優れているし、環境によって選択すれば問題ないだろう。

子供やペットのいる環境ではやらない


安全に使用するためにも、環境を整えた上で殺菌を行おう。


可能であればダコニールであっても、屋外で実施すること。

ベアルートのアガベは、希釈液にドボ漬けする


スプレーを噴霧するという手段もあるが、飛散が怖い。
また、簡単なように見えて後片付けもスプレーは意外と面倒だ。



僕が一番にオススメするのは、希釈したベンレート風呂にアガベをドボ漬けするという方法。
コーデックスなどではドボ漬けするのを躊躇ってしまうが、アガベは薬害を除けば特に問題ない。


今のところ、ベンレート風呂へのドボ漬けで失敗した事はないので、参考までにやり方を記載する。

①ベンレート希釈は1000分の1弱をオススメする


アガベの個体にもよるのだろうが、ベンレート風呂へのドボ漬けで一番気を付けたいのは”薬害”だ。
画像がないのだが、葉が白くなり明らからに弱ってしまうとの事。その後、時間が経つと枯れてしまう。


アガベは非常に強い植物だが、それはあくまで自然界での話。薬品への免疫はもちろん少ない。
水1リットルに対し1グラムの投与だが、それ以下が好ましい。


僕の場合、3リットルの水に対し、2.5グラムをバケツに投与。やや少なくする事で、薬害が発生する確率を少しでも抑えていく。
また、計量器は必ず使用する事。せっかくの輸入株が薬害で枯れてしまっては、アガベライフを放り出したくなるかもしれない。


それだけは回避してほしいので再三書くが、要領は必ず守ること!

タニタの計量器がオススメ

②水温にも要注意!


漬け置きする水の温度にも気を付けなければいけない。


特に冬場であれば、薬剤を投与するのを屋外。漬け置き時間を屋内にする方が無難。
また、庭やバルコニーに備え付けてある蛇口からは冷たい水が出てくる。


ぬるま湯とまでは言わないが、せめて水温は20度前後になるよう注意しよう。

③ベンレート風呂へ投入


ベンレート希釈液へ、アガベを投入する。


漬け置き時間は人によりけりだが、僕はしっかりと1時間ほど浸しておく。
この時、根の部分についても、ドボ漬けで問題ない。


重複するが、1時間あれば水温は大きく変わる。
冬場や、夏の日中に行う際は、屋内での保管をオススメする。



④すすぎと乾燥


僕だけかもしれないが、薬液から取り出したアガベ達を水ですすぐ。
この工程が必要なのかはわからないが、毎回行っているため、一応記載しておく。



その次に乾燥を行い、ベンレートでの殺菌、消毒が完了。

乾燥させる際は、しっかり根まで乾かす事。根が乾かない内に鉢へ植え付け作業を行うと、どうしても傷みやすい。



すぐに植えたい気持ちもわかるが、グッと堪えて万全の状態で鉢植えを行おう。

台湾ベアルート株を乾燥中

まとめ


必ずしもやるべき作業ではないが、殺菌をすることで様々な害虫や病気からアガベを守る事が出来る。


特に、近年アガベは高価な事もあり、貴重な株を虫にやられてしまう事は避けたい。


以下、殺菌の注意点↓↓

  • 薬剤の用途、用量は厳守
  • 季節によっては水温に注意する
  • 屋内で薬剤を扱わない


これからもアガベ育成の参考になる記事を書いていきたいと思う。楽しいAgave lifeを送ろう。

  • この記事を書いた人
  • 最新記事
アバター

KNOCK × ON

37歳|メーカー勤務のサラリーマン

趣味:アパレル・ビザールプランツetc...
好きなものを掛け合わせた事業を計画奮闘中。
アガベの育て方や、仕事が憂鬱な人に、副業が大きな心の支えになる事を知ってもらいたくて、ブログを書いています。

-アガベ育成
-,

© 2024