こんにちは。ノッコンです。
アガベが中株くらいになったら、鑑賞性を高く作り込めるかが大事になってきます。
いくら良い血統を育てていたとしても、徒長してしまっては本末転倒です。
そうならないために、中株に至る前にはどう育てていくか。このビジョンのあるなしが大きく株の状態を左右すると思っています。
しかし、たくさんアガベを育成していると、徒長を防げない状況がどうしても出てきます。
今回は徒長してしまった株を、どのようにリセットしていくか解説していきたいと思います。
徒長は付き物だから仕方がない
まず、僕のように育成環境に株を置ききれない人は多いと思います。
高級なネームドを優先して、いい環境に置いてしまうのはあるあるですよね(笑)
当然、置き場は有限ですし、育成ライトがうっすらしか当たらない場所に株を置くこともあるでしょう。
でもこれだけは言わせて下さい。
このBBは輸入した時から徒長していました。
言い訳するつもりはありませんが、この株はおそらく胴切り子株を大きくなってから切り離した株です。
ただ、鋸歯の色と葉の色がめっちゃ良かったので、増殖するつもりで入手しました。
しかしながら徒長している葉はどうしようもないので、縦割りします。
今回、胴切りではなく縦割りを選んだのは、理由があります。
そもそも徒長しているから胴切りしない
当たり前ですが、もともと徒長している株です。
胴切りすると、天の発根と子株の収穫が見込めますが、徒長した天をまた植え直すと場所も取りますし、見た目のいいものではありません。
あとは天の発根にかかる労力が大きいため、今回胴切りを選択しませんでした。
縦割りはリスクが低い
これが重要なポイントです。
胴切りでも十分に子株を収穫することは可能ですが、失敗するリスクが少なからずあります。
ここでいうリスクは、参考程度にみてもらえると嬉しいです。
- 子株が吹かない
- タケノコ切りになる
縦割りで子株が吹かないことも稀にありますが、極めて高い確率で子株を吹かせる事が可能です。
あとはタケノコ切りと書きましたが、成長点をしっかりと切る事で、成功率が上がります。
胴切りだと、成長点が止まった状態であるかどうかの判断がつきにくいところがあります。
結果、二兎追いで両方ダメになってしまうパターンも過去にありました。
その点、縦割りは「子株が吹かない」という観点で言えば、リスクは低いです。
また、最大のメリットは株自体が大きくなくても子株を吹かせる事が出来る点です。
胴切りだと、株の大きさが成功率に直結しますが、縦割りは株の大きさ、葉数に関係なく子株を吹かせる事が出来ます。(子株はダメですよ)
縦割りの方法
数回やった程度ですが、簡単にできるので以下の手順でやってみてください。
もちろん、真夏や真冬は避けてくださいね。
切る方向を選定
出来れば小さめの包丁が望ましいですが、僕はカッターでやります。(笑)
刃は出来るだけ、コンロの火で消毒してください。
切る方向は、葉の重なりを見ながら切りやすい箇所にすると良いです。
前後に引いて押しながら切る
上から潰すように切るのではなく、前後に押し引きすると簡単に切れます。
はじめは鋸歯が引っかかるので硬く感じますが、一度刃が入ればスムーズに切れます。
確認作業
半分に分かれた株を片側ずつ持って、しっかり成長点まで切れているか確認します。
ここで成長点を潰せていないと、子株が吹かないので注意です。
成長点をくり抜く
一つ前の手順で、成長点が切れているか確認をしましたが、念には念を。
成長点をくり抜きます。
殺菌&株割れ目に激落ちくんを噛ます
切断面をしっかり殺菌します。
粉末が望ましいので、僕はベンレートを使用します。
で、切断面がひっつかないように、激落ちくんをカットして噛ませます。
ここから日陰で2-3日乾燥させます。その間、水やりは厳禁です。
あとは子株が吹くのを待つのみ
ここまできたら待つのみ。
胴切り同様に、子株が吹くことを待ちます。
保管する環境ですが、なるべく通気性がよく、直射日光が当たらない場所が好ましいです。
出来れば春頃に行うのが理想ですが、秋でも早いうちなら問題ないかと思います。
まとめ
縦割りが徒長した株のリセットに良い理由、いかがだったでしょうか。
胴切りでも全くと言っていいほど問題はないのですが、それ以上に確率を高める方法が縦割りです。
ただし、刃物の使用、保管にはくれぐれも注意していただき、責任を持って取り扱うようお願いしておきます。
小さめの株だと縦割り以外にもリセットする方法はあるので、また機会があれば記事で紹介させてもらいますね。