多肉植物を育成する上で気になるのは冬の育て方。
今回は僕の反省も踏まえて間違った多肉植物の越冬について書いていきます。
アガベやユーフォルビアも多肉植物
多肉植物には沢山の種類があり、品種によって異なる性質を持っている。
耐寒性に強い種もあれば、弱い種もあり特性に合わせて越冬させる必要がある。
だからと言って、場所を分けるのも大変なので、ある程度どの品種にも合わせられるような環境が理想。
そこで少し失敗した事もあって、参考にしていただけたらと思う。
冬は休眠期である事を認識すべき【夏型】
まだまだ自分が未熟者だった事もあって、冬に植物を休ませてあげられなかった。
植物育成に必要な要素は大きく3つ
- 水
- 太陽光
- 風
これはよく知られている事実だが、成長期と休眠期では大きく育て方が異なる。
分かってはいるが、冬もちゃんとお世話をしてあげたいと気持ちがはやってしまい、結局可愛い株を弱らせてしまう。
格好よく、そして大切に育てたいのであれば成長期と休眠期の育て方の違いは、絶対に知っておくべき点なのだ。
休眠期が必要なワケ
休眠期は植物にとって非常に重要なポイント。
植物はいくら観賞用とはいえ、自然の生き物だ。春から秋にかけ成長をするのだが、冬は生き抜く為に必要なだけのパワーしか使わない。
動物の冬眠と同じで、植物も懸命に生きようと最小限の燃費で過ごすのだ。それは自然の成り行きであって、妨げるべきではない。
冬眠中のクマに鮭をあげてもおそらく食べないが、植物の場合は自然と養分を吸収してしまう。
だからこそ冬に肥料をあげてはいけないと様々な育成方法に書いている。
お世話をしたいのはグッと堪える事が大切。
冬の植物管理 失敗検証
休眠期にやってはいけない事をすると致命傷になる事がわかった。
何が原因で起きてしまったのか要因をいくつか検証してみる。
要因検証1 水やり頻度
成長期であっても猛暑で水やりをしてしまうと蒸れて根腐れを招く。
一方、冬は休眠期に加え、冬の寒いなか水をあげてしまうと土が冷え、寒さに強い品種ですら株自体が弱ってしまうリスクがある。
オベサは耐暑性がそこそこあるが、耐寒性はそこまで高くないため、冬前に室内に取り込んだ。
室温自体はそこそこあるため、葉水を週1回以下で行った。この点に関しては問題ない行為だと思う。
要因検証2 日照時間
室内で管理を行うにあたり、気になるのは風と日照時間。
植物の育成環境は下表の通り。
住まい | 低層マンションの2階 |
主な植物管理場所 | 5畳の寝室 |
平均気温 | 約15℃(エアコンなし) |
成長期の管理場所 | ベランダ |
日照時間 | 冬季は室内の為、植物LEDを使用(ツクヨミ) |
特筆すべき点はないが、ベランダでの日照時間は長い。
冬は寝室での管理のためツクヨミLEDを朝7:30〜夜12時まで照射している。
日照不足を補うには十分に照射しており、植物育成のためのLEDを使用していることから、日光の不足とも考えにくい。
要因検証3 オーバー肥料
肥料をあげずとも成長する為、ほとんどの株に施肥していない。
特に冬場の管理は、肥料は必要でない。ただし、成長期には栄養不足が生じるリスクを避ける為、少量の施肥をしている。
分量を間違えなければ肥料のあげすぎにはならないが、休眠期は要注意。寝ている人を起こして、すき焼きを食べさせるようなものらしい。
僕自身はオベサに施肥していないため、オーバー肥料でオベサが弱ったわけではない。
要因検証4 風の当てすぎ
可能性が最も高いのがこの4番。
サーキュレーターを24時間回しっぱなしにしているが、いくら室内とはいえ冬は気温がどうしても下がってしまう。
そして、最もサーキュレーター近くに置いていたのがオベサだった。ほぼ至近距離で風を当て続けてしまった。
そもそもオベサは耐寒性がある方だが、寒い中で冷風を当て続けるとやはり弱ってしまう。
空間の気温は温度計に表示されるが、鉢内や株の表面の温度まではわかりづらい。
気温、室温以上に温度を下げてしまうもの
サーキュレーター
今回失敗した大きな原因の一つ。
成長期には必須なはずが、休眠期にはダメージを与えてしまう可能性がある。
距離を取り、ほどほどにしておけば問題なかったのか気になる。
葉水(ミスティング)
思った以上に根に浸透してしまう事や、葉水程度ならとついついあげすぎてしまう。
冬の室温も相まって、用土の温度を急激に冷やしてしまう。
植物を置く棚
室温が下がれば当然植物を置いたラックの天板も温度が下がる。
鉢に伝染し、株や用土の温度を下げてしまうリスクがある。
有効な対策【予想】
エアコン
やはり空気全体を温めることで、上記のリスクは低減できる。
問題点としては電気代やエアコンを切った後、寒暖差が大きくなる事だ。
これについては実験を行う予定。
また、気温が上がれば水やりも行う必要も出てくるので、タイミングが難しい。
温室
最も有効なのは温室だろう。
置き場所があれば設置するのが理想。
ただし、屋外であればヒーターとサーキュレーターがマスト。
ランニングコストや手軽さでいえばエアコンに軍配
まとめ 環境を整えてから育成しよう
以前記事にも書いたが、植物の育成には環境が重要。
ましてアガベやオベサをはじめとする多肉植物。その他コーデックスは原産国になるべく環境を近づけて育成するべき。
そもそも彼らはレアプランツなので、手軽に買える金額では入手しづらい。せっかく高価な植物を買うのだから、失敗しない環境づくりから投資をしてみよう。
そうすれば僕のように失敗をする事を、防げるかもしれない。